10月18日の判決。無権代理行為の追認は債権的効力までは及ばない。
最高裁判所第3小法廷平成23年10月18日判決 無権利者を委託者とする物の販売委託契約が締結された場合における当該物の所有者の追認の効果 考察 ある物件を処分した無権利者の行為を権利者が追認した場合には、かかる処分行為は無権代理行為の追認に関する民法116条類推適用により処分の時に遡って権利は移転す...
10月17日の判決。賃料不払いと追い出し
大阪地方裁判所平成25年10月17日判決 建物賃借人が、賃貸人及び保証会社の従業員らにより、賃料不払を理由に賃貸物件から大阪地方裁判所判決強制退去させられたことを違法として求めた損害賠償が認容された事例 考察 借主が家賃を払わないからといって借主に無断で鍵を替えたり、暴言を吐いて追い出しを図るのは法...
10月16日の判決。携帯番号を勝手にクレーマーに教えたら30万!
大阪地方裁判所平成21年10月16日判決 被告タクシー会社が,同社のタクシー運転手であった原告に無断で,クレーマー(Xの乗客)に対し,同人の携帯電話番号を伝えた情報提供行為につき,会社は,原則として,業務上知り得た従業員の個人情報について,みだりに第三者に提供することは許されないとされ,被告タクシー...
10月14日の判決。ファウルボールには気をつけよう!
仙台高等裁判所平成23年10月14日判決 宮城球場でプロ野球を観戦中,ファウルボールに直撃されて負傷した控訴人が,球場の所有者である被控訴人宮城県に対して,国家賠償法2条1項に基づき,また同球場を管理,運営していた被控訴人㈱楽天野球団に対して,民法717条1項及び709条に基づき損害賠償を請求した事...
【労働問題】残業代を請求
1日8時間,週40時間を超えて働いたら会社に残業代を請求することが出来ます。 一定時間分の定額割増賃金を支給し,これ以外は割増賃金を支給しない会社も見受けられますが,実際の残業時間が一定時間分の定額割増賃金を超えた場合には,労働者は超えた部分の割増賃金を請求することが出来ます。 しかし,賃金債権は2...
アルバイトを雇う。 きちんと取り決めを交わしましょう。
今日は「雇用」の問題について。 最近,ツイッター等で若者による炎上が後を 絶ちません。 コンビニ閉鎖,店の閉店等,経営面において 悪影響が出ています。 本人たちは罪の意識はないのでしょうが, 店や経営者にとっては死活問題。 経営ばかりか,地域社会や周りの環境に 悪い噂が流れてしまう危険が大です。 今...
10月13日の判決。飼い主の責任を他に転嫁する製造物責任
名古屋高等裁判所平成23年10月13日判決 飼い犬の散歩に使用されるフレキシリードに欠陥があったとして輸入販売業者の製造物責任が認められた事例 考察 飼い主が犬を引っ張らなければ、犬は怪我をしなかったのに、製造物責任で責任を負わされる販売業者もトバッチリを受けて大変ですね。 被控訴人は、控訴人に対し...
10月12日の判決ズルは許されません。
最高裁判所第2小法廷平成24年10月12日判決 株式会社を設立する新設分割がされた場合において,新たに設立する株式会社にその債権に係る債務が承継されず,新設分割について異議を述べることもできない新設分割をする株式会社の債権者は,詐害行為取消権を行使して新設分割を取り消すことができる。 考察 再生コン...
10月10日の判決高史と七子はドーベルマンを飼ってはいけないのに飼っていた。
東京高等裁判所平成25年10月10日判決 高級マンションの敷地内での犬の咬傷事件を原因として被害者に係るマンションの専有部分たる居室の賃貸借契約が中途解約されて空室となった場合において、当該マンションの別の居室内で犬を飼育していた居住者が、空室となった居室の賃貸人に通常生ずべき賃料相当額の損害を生じ...
10月9日の判決銀座の女に嵌められて。。。
東京地方裁判所平成25年10月9日判決 原告(銀座のクラブ勤務のホステス)が,客であった被告に対し,飲食等代金840万円を請求した事案である。本件では,①被告が本件飲食等についてカード支払分(31万円余)のほかに本件クラブ又は原告に対し支払義務を負っているか,②原告の請求根拠の有無,が争われた。裁判...